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2010年5月のARCHIVES

気になる絵本 〜a Balloon for a Blunderbuss〜

大昔のバンドが再結成されたり、映画がリメイクされたりすることはよくありますが、最近は、絶版になっていたレアな絵本の復刻版なるものも登場しています。この中でも、僕が気になるのは、現代のグラフィックデザインの礎を築いた著名な作家が手掛けた作品です。A Balloon for a Blunderbussは、グラフィック・デザイナー、イラストレーター、コピーライターなど様々な肩書きで活躍するニューヨーク在住のボブ・ギルの作品です。この絵本は、彼がロンドンに渡り、アラン・フレッチャーやコリン・フォーブスらとデザインスタジオ、ペンタグラムを立ち上げて間もない1961年に出版されました。ストーリーは、手のひらに捕まえた一匹の蝶が、旗になり、ハットになり、やがて自分だけの動物園、自分だけの軍隊、ついには自分だけの街といったすべてが手に入ってしまうという、スケール感たっぷりで想像力をかき立てるわらしべ長者の話です。シンプルで古典的な題材を、個性的なイラストレーションと共に、ここまでツイストと魅力あふれる印象的な作品に仕上げているのは、さすがボブ・ギルという感じです。
本棚にあるだけで絵になるのはもちろん、ひとたび開けばその世界に一気に引き込まれる秀逸な作品です。
このように、自分の知らない名作が世の中にはまだきっとたくさんあるはず。そんな絵本がレコードのようにこれからもどんどん復刻されることを願っています!

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by takahisahashimo | 2010-05-27 22:08 | Art | Comments(0)

絵本「Cats and Bats and Things with Wings」

最近、なぜか絵本が気になって仕方ありません。
1970年代以降のグラフィックデザイン界に輝くデザイン集団Pushun Studioの創設メンバーであるミルトン・グレイザーが、イラストを手掛けた動物ドローイング・ブックです。このスタジオは、広告、アニメーション、レコードジャケット、本の装丁など時代を牽引した革新的なアートワークを発表し、幅広く活躍しました。
この作品「Cats and Bats and Things with Wings」は、ワニ、カエル、カニ、タコなど様々な動物が、毎回タッチの異なるイラストで登場します。カラフルな色使いのページがあれば、モノクロの線画のみのページ、だまし絵のようなトリックページもあり、エディトリアルセンスが抜群な秀逸な出来栄えとなっています。また、ポエムが独特の味わいを出していて、絵本やデザインという枠を自由に乗り越えた、飛び回る創作力を感じる作品になっています。
このような作品に出会うと嬉しさでワクワクすると同時に、なんともいえない嫉妬のような悔しさも覚えます。そんな複雑な気持ちにさせられる出会いがあるから、最近絵本に魅せられてるのかもしれません。

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by takahisahashimo | 2010-05-19 01:29 | Art | Comments(1)

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