気になる絵本 〜a Balloon for a Blunderbuss〜
大昔のバンドが再結成されたり、映画がリメイクされたりすることはよくありますが、最近は、絶版になっていたレアな絵本の復刻版なるものも登場しています。この中でも、僕が気になるのは、現代のグラフィックデザインの礎を築いた著名な作家が手掛けた作品です。A Balloon for a Blunderbussは、グラフィック・デザイナー、イラストレーター、コピーライターなど様々な肩書きで活躍するニューヨーク在住のボブ・ギルの作品です。この絵本は、彼がロンドンに渡り、アラン・フレッチャーやコリン・フォーブスらとデザインスタジオ、ペンタグラムを立ち上げて間もない1961年に出版されました。ストーリーは、手のひらに捕まえた一匹の蝶が、旗になり、ハットになり、やがて自分だけの動物園、自分だけの軍隊、ついには自分だけの街といったすべてが手に入ってしまうという、スケール感たっぷりで想像力をかき立てるわらしべ長者の話です。シンプルで古典的な題材を、個性的なイラストレーションと共に、ここまでツイストと魅力あふれる印象的な作品に仕上げているのは、さすがボブ・ギルという感じです。
本棚にあるだけで絵になるのはもちろん、ひとたび開けばその世界に一気に引き込まれる秀逸な作品です。
このように、自分の知らない名作が世の中にはまだきっとたくさんあるはず。そんな絵本がレコードのようにこれからもどんどん復刻されることを願っています!

